銀行とショッピングカードの連携の意義
イオンカードは、イオングループでのショッピングを円滑に行ってもらうために作られたカードといっても過言ではないでしょう。このカードも、クレジットカードの機能を搭載した従来型カードとして作られたのですが、昨今の情報化社会の急成長による、お金の電子化に対応できる形へと進化してきたのです。
イオングループの電子マネーがWAONです。WAONは電子マネーですので、決済のスピードが非常に早い上、現金を持ち歩く心配が全くないのです。そうした機能がイオンカードに搭載されているため、従来からのショッピングカードの機能がバージョンアップしたということになります。お客さんに支払い方法の選択肢が増えたということでしょう。
こうした多機能の中核にいるのがイオン銀行ということになるのでしょう。イオン銀行ができたことにより、カードの会員はイオン銀行にお給料を自分の口座に振り込ませるようにできるのです。口座にお給料が入っていれば、そのまま電子マネーのWAONにチャージすることができます。WAONにお金が入っていればイオンカードの使えるショッピングモール、インターネットサイト、提携先とどこでもお買物ができるという魅力があるのです。
さらにWAONを将来的にイオングループの核にしようとしている感じですので、WAONを利用して買い物をすると必ずポイントがつきます。それだけでなく、WAONにチャージしたときもポイントがつくようになっているのです。ポイントが発生するところをよく見てみると、WAONを中心にしていきたいというイオングループの狙いがよくわかります。
イオンでのショッピングが多い人には最適
イオングループはものすごく勢いがあるなぁ、と感心しています。私の住んでいる街はイトーヨーカ堂や西友・西武系が強いところですが、昨年大きなイオンモールが近所に開店したのです。駅から近いのを売りにしていた西友、ライフ、オリンピックなどは、イオンモールの開業直後に大々的なリニューアルをしたほどです。客の取り合いが活性化している様子ですので、お客さんには喜ばしい構図です。
以前から私の住む街にあったスーパーなどは、イオンカードのようなショッピングカードを用意していました。我が家の場合、西友やライフが近所にありましたので、あまりぱっとしないライフカードよりもセゾンカードが圧倒的に優勢でした。
しかし、イオンモールができたことで、買物好きな女性はやはりイオンモールに直行です。モールですから大きい上に、質が安いものから高級品までゆっくりと見て回れるところがいいところです。
こうなると従来のショッピング形態に変化が出てきます。家に溜まっているレジ袋の種類が豊富になったことではないでしょうか。ショッピングモールができることで、正直こんなにも大きく生活が変わるとは感じていませんでしたね。お財布にカードホルダーがありますが、長年カードの場所など交換したことがなかったのですが、イオンカードを持ったことでカードの場所を変更したのです。
私はまだイオン銀行の口座を作ってはいませんのでWAONのチャージはモールでやっています。しかしモールに魅力がなければ、西友のように自宅から近いわけではありませんので、行ったりはしませんしカードも作ったりはしなかったでしょう。
主婦でも審査に受かる
イオン銀行に口座を作りたい人は、そのままカードローンの申込もできます。イオンキャッシングといいますが、イオングループは現金要らずの独自の世界をつくろうとしているのが究極の目標かと思います。それがイオングループの魅力となってカード会員がどんどん増えてくれれば、と願っているのでしょう。
しかし、そうはいってもなんだかんだと現金が必要なときもあります。そうしたときにお給料前で口座にあまり現金が残っていないようなときは、借入をすることができるのです。
イオンキャッシングの利用を申し込みする場合、イオンカードのクレジット機能でカードの申込をする方法もあります。イオン銀行に口座を持とうと考えている人はイオン銀行のキャッシングに申込をすることもできます。申込の希望限度額がさほど大きくなければ、簡単に申込審査に受かることができるかと思います。
キャッシングはお金を借入できるシステムですから、銀行としてはお金を貸すわけです。あまりに無理な貸し出しを、信頼のない人にできないというのが本当のところではないでしょうか。
したがって限度額が10万円から30万円程度であれば、仕事をしていない主婦でも審査に受かることができるでしょう。もちろんご主人に収入があるということが条件なのかもしれませんが、自分で自由に使える分としては十分ではないでしょうか。しかもこのキャッシングは常に使い続けるものではなく、非常時の備えとして準備しておく程度のことでよいでしょう。
そうした考えの下にキャッシングができるように申込をしておくのはよいことではないでしょうか。
メガバンクとの違い
イオン銀行は、流通業を中心に展開しているイオングループが作った銀行です。この銀行は、設立からまだ10年も経っていない銀行です。しかしながら、イオングループのショッピングカード・イオンカードの展開力を利用して、顧客の獲得を順調にできている感じです。
顧客獲得のために使われているツールがイオングループ内の流通電子マネーWAONなのです。このWAONの使い勝手を顧客に理解してもらえるようにすることで、現金を持たなくても生活ができるような世界を作り出していこうとしているのです。
現状のイオン銀行は歴史もまだありませんので、有名メガバンクと比較するのはあまりにも酷ではないでしょうか。しかしイオンカードの会員約3000万人弱というバックボーンがありますので、かつての銀行のようにゆっくりとした顧客獲得スピードではなく、楽天や7&i銀行のようにかなりのスピードで顧客を獲得しているような気がします。
顧客が多くなればなるほどお金が集まってきますし、銀行としての魅力をフルに発揮できるときがやってくるのではないでしょうか。銀行の預貯金や投資信託、その他のローンなどしかやっていないようですが、近い将来には法人営業ができるようになるかもしれませんね。
さらにイオングループのWAONを軸に新しい銀行像が見え隠れしている今日です。楽天銀行と7&i銀行が流通と銀行のカップリングという意味で似た立場かもしれませんが、電子マネーに積極的な楽天のほうがよりライバルという感じではないでしょうか。電子マネーを作れば、自社内でのお金の還元ができるので、企業にしてみればより効果的なのではないでしょうか。
カードの枚数を減らす
私もこれまでいろいろなカードを作ってきました。おかげでお財布に入りきりませんので、使う頻度が低いカードは“休眠”させている状態です。
しかし、“休眠”状態に入ってしまったカードというのは、それなりの魅力がないためで、今後復活する見込みは薄いカードということでしょう。年会費がかかっていない限り忘れ去られてしまうということになると思います。 ほとんどの消費者が私と同じような体験をしているのではないでしょうか。
いろいろなところのカードを作ったのはいいけれど、ほとんど使う機会がないので持ち歩いていてもジャマになってしまうだけだ、ということです。こうなるとカードの選別が行われ、会費のかかるもので必要性のないものから淘汰されていくのです。カードの機能が多ければ多いほど、場所もとりませんので重宝されるということです。
イオンカードとイオン銀行がひとつのカードになっていれば、かなり利便性が高いものになります。ショッピングをイオンモールでする人にはかなりのメリットがあるのではないでしょうか。
また、インターネットでの買物も楽しめますし、それを支えるお金はイオン銀行の口座に入っているということになります。それらが全て一枚のカードに集約されているとしたら、それが集約されているのがイオンカードセレクトなのです。全てが一体化しているという魅力的なカードなのです。
所有カードの枚数を減らす作業で、イオンカードセレクトを取り除く人はまずいないでしょう。これほど多機能なものは他にありませんからね。
ショッピングも銀行もポイントアップ
イオンカードとイオン銀行が連携していることで、会員には大きな得があります。イオン銀行に給料が振り込まれるようにするとWAONポイントがもらえるなど、なにかをイオン銀行利用に変更手続きをすることでどんどんポイントが貯まっていく特典が多いのです。
これまで銀行で特典というのは、あまり聞いた事がありません。銀行の競争はほとんどがその金利で行われていたからです。それが流通系の会社が設立した銀行は、これまでの銀行の常識を打ち破っているような感じです。ショッピングのポイントに結びつけることで、その魅力や価値を高めることができるのです。魅力や価値が上がれば顧客が増えることにつながります。
そうすることで銀行にお金が集まるようになります。お金をたくさん持っている銀行としては、そのお金を利用して別の場所で投資をしようと考えます。全てがよい方向へ回っているのです。
もともとイオングループに魅力があったところへ、イオンカードが出現し、その後にWAONのシステムでカード自体がバージョンアップしたのです。こうなるとこれほど便利なカードを消費者は見逃すはずはないでしょう。
今では3000万人弱の人がイオンカードもっているそうです。イオンカードも人によって使い方や使い道が違うので、計33種類ものカードを用意しているのです。とにかくこれらのイオンカードとイオン銀行がお互いにWAONポイントを通して成長していけるところがすばらしい構図の完成ということでしょう。
イオングループとしては、お客さんにもっと気持ちよくお金を使ってもらえる場を提供することに集中していけばいい、ということなのでしょう。