イオン銀行とは?
イオングループの中枢ともいえるのがイオン銀行です。昔から財閥や大きなグループ会社の中心には必ず銀行がありました。やはりお金の出し入れがあるということで、グループ内の予算管理に大きな発言権を持っているということでしょうか。
イオン銀行はショッピング系のイオンカードと連動させることができます。イオンカード自体が30を超える多くの種類を持っていますので、どのカードがイオンカードとイオン銀行連動型なのか、ちょっとわかりにくいかもしれません。
イオン銀行のカードとイオンカードが連動しているのはイオンセレクトカードです。ショッピングに必要なイオンカードの機能を全て持ち、さらに銀行の機能が追加されているカードです。
イオン銀行のキャッシュカードとしての機能もありますので、お給料などをこの口座に入れておけば、イオンカードのWAON電子マネーのチャージを自動的にやってくれることもできるようになります。さらに公共料金の支払いもイオン銀行に指定しておけば、ほとんど現金を使うことがない生活を送ることができます。
イオン銀行では住宅ローンなどのサービスもありますので、こうした大口ローンを契約すれば、イオンセレクトカードのゴールドカードをもらうことになるのです。したがって銀行とショッピング全てがイオン任せにすることで、イオンのゴールドカードの特典をエンジョイすることが可能になるのです。
これほど魅力的なカードはなかなか他にはないかもしれません。強いて言えばイトーヨーカ堂のシステムかもしれません。ただ、ポイントの店舗の充実度で言えばイオンに及ばないでしょう。
イオン銀行のサービス
イオンセレクトカードを持っていれば、本当にキャッシュレスの生活を送ることができてしまいます。さらにカードをフル活用することでショッピングのポイントや特典をすべて享受することができますので、お得としか言いようがありません。
イオンセレクトカードのようにイオン銀行のサービスが加味されているカードであれば、WAON電子マネーのチャージも自動的にできますので、手間がかからないのが大きな魅力ではないでしょうか。
ショッピングに行って、いざレジのところでWAONのチャージ不足があったりすれば、その場で現金を追加しなければならないなど、逆に便利に慣れきっていると不便なシチュエーションを招いてしまう可能性もあります。したがって、イオン銀行と連動しているイオンカードが一番魅力的ではないでしょうか。
イオン銀行はイオングループ事業のサポートがメインのサービスとして始まった銀行ですが、預貯金は当たり前のことで融資、投資信託、クレジットカード、カードローンと事業を持っています。
まだ設立から間もないため、銀行の運営はイオングループの主幹事であるみずほファイナンシャルグループと東京UFJグループから人材を迎え入れたのですが、実績のある銀行との提携をやめて全額出資で作り上げた銀行なのです。
なんといいますか、なにもない砂漠に突然高層ビルを建てたような感じではないでしょうかね。イオングループは業界では1位2位を争う大手ですので、銀行を持つことはさほど難しくなかったようです。それどころか、イオンカードと連動させて顧客を増やすのが他行よりもやりやすいのではないでしょうか。
インターネットサービスの充実
なにもイオンカードやイオン銀行だけでなく、最近はインターネットの活用がものすごく成長してきています。イオングループは基本的に流通の会社ですから、販売が全てなのです。したがって楽天がやっているような、インターネットでのショッピングモールをイオンは作り上げているのです。ここにもイオンの魅力があるといえます。
楽天はインターネットの仮想空間にしか大型ショッピングモールを持っていませんが、イオンの場合は実空間に大きなショッピングモールを日本だけでなく、海外にも持っています。
特に東南アジアではしっかりとした基盤ができています。イトーヨーカ堂はイオンと同じタイプの店舗経営をしていますが、セブンイレブンがものすごく伸びたためあまり実店舗に力を入れていないような感じがします。
楽天はインターネットの世界だけで十分成功しているので、実店舗の運営コストなど考えたくもないでしょう。そういった意味で、イオングループの力はものすごいものがあります。実店舗でもかなり力を入れている上にインターネットの販売にも力を入れ始めているのです。
さらに銀行までインターネットでのバンキングをやっていますので、イオングループ全ての事業がインターネットでアクセス可ということになります。
インターネットの空間でバンキングやショッピングを楽しめる上、実空間にもショッピングモールなどを持っているので、イオンの中でお客さんはかなりの選択肢を与えられているということになるでしょう。ただ、こうした魅力は結構ですが、あとはコストの削減が必要になったときにどう動けるかでしょうね。
ローンサービスの充実
イオン銀行は、イオングループのサポートが目的で設立されたのだと思います。サポートをするわけですから、お金をどのように工面するかを将来的にはイオン銀行が中心になって決めていくという形に持っていこうとしているのではないでしょうか。
今現状ではイオンカードの会員を中心に、預貯金口座の新規獲得に全力を傾けているといった感じではないでしょうか。
このようにイオンカードの会員を多く銀行に取り込むことができれば、それだけ預金量が増えていくことになります。預金量が多くなってくれば、シンジケートを組んでイオン銀行主体で投資をしていくこともできるようになります。銀行の設けのクチはこうした大きな投資にあるといえるのです。
今では小口の投資、すなわちクレジットカードやカードローンといった消費者金融のレベルでしか活動をしていないようです。もちろん住宅ローンやその他のローンもやってはいますが、いまのところそれほど件数は伸びてきていないようです。恐らく宣伝が足りていないのではないでしょうか。
イオン銀行の存在自体も今のところ認知度が高くないようです。せめてイオンカードの会員3000万件の20~30パーセントぐらいのお客さんを取り込みたいものです。そうするには、様々なローンの充実を図っていかなければなりませんし、投資信託のサービスをもっと高めていかなければ魅力が出ません。
まだ設立から10年も経っていないので、これからどこまで上っていくかが見ものです。イオングループの銀行ですから、預けておいて損はないと思います。
イオン銀行の各種預金について
イオン銀行は、設立してからまだ10年も経っていない銀行です。しかし流通大手のイオングループが大手銀行からエキスパートを招聘して作り上げた“肝いり”の銀行です。将来は明るいはずです。しかし大手流通グループがバックボーンだからといって、のんびりとやっていることはできないでしょう。
イオン銀行はやはりイオンカードの会員をターゲットに預貯金口座を多くしていきたいと考えているはずです。なにせイオンカードの発行部数は3000万枚近いそうですから、その2~3割でも1000万口座ということになります。1000万口座の人がそれぞれ預貯金をイオン口座にしてくれたら、どれほどのお金があつまるのでしょうか。恐らく数兆円の規模になるでしょうね。
とにかく銀行としては貯金をしてもらいたいはずです。その貯金をカードローンやクレジット、さらに他の投資案件に振り向けて、その金利利息で大きな収益を上げようということです。イオン銀行としても収益性が高い上に、イオングループの流通の手助けにもなります。したがって口座を作りやすいように、魅力のある預金方法を用意しているようです。
普通預金、スーパー定期、大口定期などの預金サービスを展開しています。これらの金利を見てみると、他行のものとたいした違いは見つかりません。しかしこれがイオングループの底力です。
預金や定期預金の契約にイオンカードのポイントや特典を絡めているのです。客からすれば、イオン銀行で大きなポイントをもらえるなら、他行と代わらない金利だしひとつやってみるか、という考えが浮かぶのではないでしょうか。
イオン銀行のATM
ほとんどのネット銀行は、お金の出し入れが簡単にできるコンビニでの利用を中心にしています。しかしイオン銀行はそれらのネット銀行とは逆行したカタチでATMを設定しているのです。
基本的にイオン銀行はイオングループのサポートのために設立された銀行、問い生み方が強いです。したがってイオン銀行はあまりATMにこだわりを持っていないような感じです。なぜなら、イオングループがWAONというイオン独自の電子マネーでショッピングをマレーレスでできる方向へ動いているからです。したがって現金を必要としないショッピングの体系作りが進められているということです。
仕組みは、お客さんがお給料をイオン銀行に毎月振り込み、そこから公共料金お引き落としがなされるわけです。そしてWAONの電子マネーにチャージを口座から自動的に行い、イオンのネットショッピングか実店舗でのお買物をWAONで決済するのです。
さらに全国の様々なレジャー施設や飲食店との提携も進めていますので、イオンカードを利用して決済することができるということです。また、交通機関もイオンカードで決済ができるようにしているので、ここでも現金が要りません。
したがってATMはイオンのショッピングモールや各銀行のATMで利用できる程度で、あとはコンビニといっても参加のミニストップ程度でしかATMを利用することはできないようになっているのです。ちょっと魅力がないでしょうかね?でもイオン系で買物を済ませる人には便利だから気にならないと思います。